rekoba的名盤100選:2枚目

rekoba2004-03-26


SuedeSuede(1993、ASIN:B00005AMKO


さて、rekoba的名盤100選2枚目は、
二枚目にふさわしく二枚目な男たちが色気ムンムンの
セクシャルな曲を歌い上げて話題を呼んだスェードの
グラマラスなデビュー作です。


この作品は前回の「Morden Life〜」とほぼ同時期に発表され、
ブラーとともにいわゆるブリットポップムーブメントの旗手として
UKメディアに大々的に取り上げられていました、


ちょうどUKモノに興味を持ち出した頃だったので、
イイ悪いは別として当然チェックするわけです。
しかし、メロディーはたしかにキレイだが、
ブラーとはあまりにも赴きが違いすぎる。
メロディーもキレイというよりは、どちらかというと毒々しい。


そんな彼らのイメージを決定付けたのが、名曲「ANIMAL NITELATE」。
ぼくもそれまでは、ロッキングオンとかですごいプッシュされてるし、
けっこう話題にもなってたから良いような気がして、
なんとく雰囲気で聴いてるような部分がありました。
でも、この曲にはぶっ飛ばされましたね。
何度聴いたわからないくらい、繰り返し繰り返しこの曲を聴き狂いました。
このアルバムは、この曲が収録されている時点で名盤決定です。
それぐらい素晴らしく美しい曲。


ヴォーカルのブレッドアンダーソンとギターのバーナードバトラー。
この貧乏臭くてホモっぽいにぃちゃん達ふたりの奏でる妖艶なメロディーと
近親相姦や同性愛などタブーを歌い上げたメッセージは、
当時唯一無二の存在感を放っていました。


そのインパクトはぼくのUK好きをさらに加速させることになります。
その後、彼が影響を受けたとされるThe Smithやモリッシーなど、
いわゆるUKダメ男系のアティテュードにも系統していきました。


このファーストアルバム発表後、ほどなくして
独自の世界観でメロディーを奏でるバーナードが脱退してしまいます。
のちに何も知らない少年のような風貌のギタリストが加入しますが、
バーナードほど強烈なインパクトのあるギターは弾くことはできず、
スェードから徐々にグラマラスな要素がなくなっていきました。
たしかにヴォーカルのブレッドアンダーソンも
強烈なキャラクターとインパクトの持ち主でしたが、
完全なシンクロを果たしたバーナードのギターが無くなると、
その魅力も半減してしまった感があります。


そして、サードアルバムの先攻シングルとして発表された
「New Generation」で彼らは完全に違うバンドになってしまいました。
とても素晴らしい曲だったんですが、
どこか悲しい気持ちになったのをよく覚えています。