「川の深さは」 福井 晴敏

実は、この人の「亡国のイージス」という本の方が読みたかったんだよね。
日本推理作家協会賞を含む三賞を受賞した長編海洋冒険小説の傑作”
とか、すげーご大層なこと帯に書いてあるしすごく気になってるんですよ。
でも、上下巻組で、しかも一冊に結構なボリュームがあるので、
もしもつまらなかったとき厳しいなぁ、と思い、
今回はボリュームも半分くらいのこちらを選択しました。


この作品はこの福井 晴敏さんという人の処女作にさたる作品です。
まぁ、内容はというとぼくの好きな国家陰謀系。
オウムみたいなカルト集団が地下鉄爆破事件を起こして、
実はそれが自衛隊内のある特務機関が関係してて、
日本という国の巨大な暗部を垣間見る、みたいな。
そんな感じ。


まぁ、もともと、ぼくは自衛隊クーデターとか、国家の特務機関とか
そういうネタが大好きなので、結構面白かったですよ。
でも、処女作だけあって、人物描写とかすげー甘いし、
セリフとかもかな〜り陳腐だったりするんだけど、
テンポがイイし、勢いもあるのですぐ読めました。
男気系の主人公のオヤジも単純に◎。


亡国のイージス」にも期待大。