恋は盲目。

LOVE。
下唇を噛んで、もっと甘〜く言おう。
「ラ〜ッヴ」
そう、LOVEとはそういうモノだと思う。
冷静に考えるとバカバカしい。
けど、なんだか甘酸っぱい。


ぼくの友人にA子というコケティッシュな女の子がいる。
色白で性格も良く、おまけにとってもオシャレ。
しかし、人は見かけによらないもの。
特にLOVEが関われば、人間は豹変したりする。


ある日のお昼休み、A子は女の子同士で恋話をしていた。
ありがちな会話が続く中で、B子がこんなことを言った。


「あたし、カレに“お前”って言われるの、あまり好きじゃないな」


当然「そ〜だよね〜」etc…と頷く一同。
しかし、A子は違った。


「B子が、そんなわがままな人だと思わなかった!」


なぜか語尾は怒りに震えている。
友人一同はなぜA子がそんなに怒っているのかわからない。
常識的に考えても、そこは怒るところではない。
困惑する友人一同を前に、A子はこう言い放った。


「わたしなんか、“オイッ!”か“テメー”しか、呼ばれたことないんだよ!」


皆が重く沈黙したことは言うまでもない。
聞けば、彼女とカレの関係は度を超した亭主関白らしい。


とある飲み会の帰り。
遅くまで飲んで、終電がなくなってしまった。
友達はみんな、カレに車で迎えに来てもらっている。
さすがのA子もみんなのそんな行為がちょっと羨ましかったので、
小さな期待と大きな不安を胸に、早速彼にtelしてみた。


A子「あの…、終電がなくなってしまったので、迎えに来ていただきたいのですが…」
(ちなみに彼としゃべるときはいつも敬語らしい)
カレ「テメー、いつからそんなに偉くなったんだよ」
A子「スイマセンでした…」
A子は友人の彼の車に乗って帰ったらしい。


端から見れば、本当に愛し合っているのか?とツッコミたくなるが、
どうやら二人はお互いゾッコンで愛し合っているらしい。
冷静に考えれば、二人の関係はかなりアメイジングだ。
でも、愛し合ってる二人は冷静になんか考えない。
ホント、バカバカしいけど、どこかで甘酸っぱい。
「ラ〜ッヴ」、だ。


LOVEは、日常にありながらも、どこか非日常的である。
LOVEが絡めば、普段は常識的な二人だって、普通に非常識なことをしたりする。
みんなそれに気付かないし、気付かないフリもする。
みんな甘酸っぱいのが、大好きなのだ。
僕も甘酸っぱいのは大好きだ。
そして、いつも誰かを愛していたい、とも思う。


ピナコラーダを片手にこう言おう、
「ラ〜ッヴ」。


そう、「ラ〜ッヴ」だ。

  • 今日の一曲

Common feat.Mary J.Blige/Come close to me(Summer madness rework)