一泊二日の一人旅 in 岩手(一日目)

結局寒い所に行きたくて、びゅうの東北のパンフレットで一番目を引いた中尊寺に行くことにしました(id:IziphoZamさん情報サンクスです)。何を隠そう、ぼくは大船をほとんど出ない人間なので、今回の試みは自分的にもかなり革新的な打ち出し。おまけに宿も何も決めず、土地の知識も一切なく、そのうえオンリーロンリー。ぼくからしてみりゃ、ちょっとしたリアルドラクエ。いわば冒険です。


当日、レコードでも買いに行くかのようなノリで、昼前に自宅を出て、一関へ着いたのが大体15時半頃。そこから中尊寺のある平泉まで東北本線で移動するわけだけど、1時間に1本しかないので車内で待つことにしました。その時間帯はちょうど下校時間だったらしく、地元中高生の姿がチラホラ。それを見て、ぼくは思いました。かわいい子が、異様に多い。びっくりするくらい圧倒的に多い。コレは今回の旅で最も驚いたことです。


一関から平泉までは約十分。駅でホテルの場所を聞いて歩いて行くと、予約なしでも簡単に泊まれました。考えてみれば、平日の月曜日なんだから、すいてて当たり前か。温泉が露天でないのが気になったけど、まぁ、仕方がない。とりあえず、部屋で一段落。ネットが繋がるか調べてみたが、ダメそうだ。せっかく旅をリアル更新しようと、iBook持ってったのに。なので、とりあえずテレビをボーッと眺める。ローカル局とは言っても、番組は東京とほとんど同じ。内Pが見たかったので、ちょっと嬉しかった。なにげなくテレビを見てると、パチンコ屋のCMがやたら多い。その回数は、岩手の娯楽はパチンコしかないのかと思うほどだ。なかでも気になったのが、ホテルのボーイの格好をした兄ちゃんが、ロボットダンスを踊りながら交通整理をしているCM。一見何だかまったくわからず、チープを通りこして、ほとんどシュールな世界に突入していた。そしたらなんのことはない、やっぱりパチンコ屋の新装開店のCMでした。新装開店に何故、ボーイがロボットダンスで交通整理なのか。最後まで理解に苦しむ展開のCMだった。


食事までまだ時間があったので、お菓子などの買い出しに出かけることにした。ホテルの従業員にお店の場所を聞くと、平泉にはコンビニが一軒しかないらしい。ちょっと距離があるのだが、歩いてそこまで買い出しに行った。こういうとき、一人旅はちょっと寂しい。


買い出しも無事終了しホテルに戻る際、近くの中学生らしい女子が何人か電話ボックスの前でたまっていた。基本的に概ねかわいい。たばこを吸う訳でもなく、ジャージとか着てなんだかピュアなスタイルが微笑ましい。そんな彼女たちの会話が聞こえてきた。


「○○ちゃん、夢ある〜?」
「え〜、あるよ〜。」
「なになに?」
「東京でエステティシャンになるのが夢なんだぁ〜」


……いや、別にいいんすけど。なんか見た目の純な感じとは裏腹に、随分現実的というかなんというか。でも、基本的には、かなりかわいかった。


だらだらしてるとお食事の時間。大食堂で夕食なんだけど、平日の月曜日とあってガラガラ。ガキの使いで松ちゃんが食らった肝試し罰ゲームのとき、だだっ広い食堂で一人ぽつねんと食べてる感じをイメージしてくれれば良いです。むっちゃさびしーです。こういうとき、一人旅はかなり切ない。


食後部屋に戻ると、もう布団が用意されていました。8時頃だったので、まだ風呂には早い。そんなワケで、来る時東京駅で買っておいた「Lost in Translation」のDVDを観ることに。旅先で孤独という点では、この上ないシチュエーション。かなり感情移入して観てしまいました。あの二人の微妙な距離感の描き方とかがとっても絶妙で、ソフィア・コッポラは繊細でロマンチックな感性を持った人なんだな、と思いました。思ってた以上に、すごく良い映画です。スカーレット・ヨハンソンかわいいし、ビル・マーレイかっこいいし。


ロスト・イン・トランスレーション [DVD]

ロスト・イン・トランスレーション [DVD]


見終わって映画の余韻に浸っていると、友達から絶妙のタイミングで電話。とっても温かい気持ちになりました。友達ってホントに素晴らしいですねぇ。電話を切ると、まさかの地震! そんな、人がたまたま東北に来てるとき、ピンポイントで地震とかあり得ないから。新潟や北海道の件もあり、かなりビビりましたが、何事もなくホッとひと安心。お菓子を食べながら、内Pで濱口スタイルを満喫し、初の一人旅一日目は無事幕を閉じました。