ヘルタースケルター

rekoba2004-03-20


しっかし、今日は寒いですな。
本当は、横浜高島屋エルメスに行こうと思ってたんですが、
こたつに入ってJリーグを観ながらダラダラ過ごしておりました。


でも、せっかくの休みなんで、ボーッと過ごすのもどうかと思い、
友人から借りてまだ読んでなかった本やらマンガやらを読むこと。
で、本日ピックアップしたのは、岡崎京子の「ヘルタースケルター」。


岡崎京子というとオシャレマンガ家として一世を風靡しながらも、
酔っぱらい運転の車にはねられた、不運なカリスマ漫画家。
一説には半身不随(?)とか植物人間状態(?)とか、
さまざまなウワサ、憶測が飛び交いました。
それこそ、彼女のマンガでしばしば描かれる、
オリーブ少女や女子高生達の取るに足らない日常会話のように。


ぼくが岡崎京子を知ったのは、高校生のころ。
当時ぼくは、藤原ヒロシの連載が読みたくて毎月CUTIEを買っていました。
その時期に「リバーズエッジ」が連載されてて、読み始めたのがキッカケ。
普通に面白いと思ってたんだけど、
岡崎京子を好きと言ってる人達がすごく嫌いだったので、
ぼくの中では「オシャレマンガ」という侮蔑の称号で片付けていました。
実際ぼくだって、藤原ヒロシの連載を毎回楽しみにしてたんだから、
「オシャレマンガ」好きと大してレベルは変わらなかった訳ですが…
まぁ、平たく言うと頭でっかちな17歳の童貞君だったわけです。


「リバーズエッジ」を初めて読んだときから10年も経ちました。
この「ヘルタースケルター」は今から8年前に書かれた作品です。
でも、彼女の視点は、相変わらずエッジーでカッコよかった。
現代社会の安易なコミュニケーションの裏側にある「ねじれ」。
そんな毒々しいテーマも、彼女の手にかかればとってもポップ。
村上龍やどこぞの評論家みたいに偉そうじゃなくて、
等身大の視点でモノを考えているちょっと信用できるお姉さん。
そんな感じだった。


彼女が世間から消えている間に、
オウム事件や神戸の事件があったり、
携帯電話やインターネットが驚異的な普及を見せたりした。
気がつけばミレニアムを迎えて、同時多発テロなんて
ハリウッド映画みたいな事件があって、今、世の中は
未知の奇病でてんやわんや。
そして、ぼくは27歳になった。
頭でっかちなところは変わらないけど、もう童貞じゃなくなった。
ぼくは、今でも岡崎京子を好きな人は大嫌いだけど、
岡崎京子は大好きだ。


早く、彼女が描く“いま”を読んでみたい。