Trip hopについて大いに語る。1

先日、マッスルノートのコメント欄で、
trip hopについて長々と語ってしまいました。


そういえば、Trip hopという言葉も
最近めっきり聞かなくなりましたよね。
ちょっと懐かしくなったので、
今回はTrip hopについてさらに詳しく書いてみたいと思います。


そもそも、Trip hopとはなんぞや?って話だと思うんですが、
正直、このジャンルについては定義があってないようなもんです。
95年ぐらいから徐々に出始めてきていた
いわゆるhip hopにもtechnoにも分類できない音楽を
総称する言葉として使用されていました。
いまで言うところのクロスオーバーのような感じだと
考えてくれれば判りやすいかもしれません。


当時は今ほどジャンルのクロスオーバー化は進んでなくて、
せいぜいhip hopにtechnoの要素を加えた程度のものでした。
具体的に定義することができないから、
アブストラクト(抽象的な)ヒップホップなんていう、
奇妙な名前のカテゴリーができあがったわけです。


当時一番勢いがあったのは、Bathing Apeでもおなじみ
ジェームスラベル率いるMo'Waxレーベルでした。
Mo`waxはDJ ShadowDJ Krushをはじめ、
Attica Bluesや竹村ノブカズcarl craig(!)など
ヒップホップというフォーマットを自由に使って
さまざまな作品をリリースしていました。
そんなレーベルの世界観を明確なカタチで表現したのが、
傑作コンピレーションアルバム「Headz 2」です。
このアルバムは、当時まだあいまいだったシーンに大きな影響を与え、
のちに「HEADZ系」なんて言葉を生み出すほど絶大な支持を得ました。


このアルバムのジャケットデザインを手がけたのが、
3Dというグラフィックアーティスト。
彼とDaddy G、Mashroomの3人によるMassive attackは、
Mo waxninja tuneの諸作品と似たような音楽性ながら、
メディアからは別の名前、そう、Trip hopと呼ばれていました。


【つづく】