UEFAチャンピオンズリーグ・グループステージ<グループG>:ヴァレンシア at メスタージャ 5-1

インテルの得点:スタンコビッチ(47分)、ビエリ(49分)、ファンデルメイデ(76分)、アドリアーノ(81分)、フリオ・クルス(91分)
ヴァレンシアの得点:アイマール(71分)


ちょっと意外な展開。前半はがっぷり四つに組んだ感じ。一進一退の攻防が続き、緊張感のある展開でした。観ていた多くの人は、ちょっとしたミスから試合が決するのではなかろうか、と思っていたはずです。しかし、試合を決めたのは、マンチーニの采配でした。すべてはハーフタイムから始まります。マンチーニはヴァレンシアのサイドが機能してないと判断し、前半も非常に良い動きを見せていたブルディッソに変え、サネッティを投入。さらに、前半はあまり2トップと効果的に絡めていなかったスタンコビッチの動きを修正します。後半開始2分、ヴァレンシアのディフェンス陣がアドリアーノとビエリに集中した隙を突き、ファヴァッリからのクロスをスタンコビッチがヘッドでゴール。その直後、失点後の混乱から立ち直れないヴァレンシアディフェンスは、サネッティから始まった攻撃で、ビエリがゴール。ビエリは2試合連続ゴール。まだ本調子とは言えないものの、ミラノダービーに向けてポジティブな兆候。その後、気を吐いていたディバイオアイマールのコンビで一点を返され、「さぁ、どうする!」となったところで、マンチーニはビエリに変えて超攻撃的なウィンガー、ファンデルメイデを投入。その彼がゴールを奪ったのは、投入からわずかに1分後!試合はこの時点で決しました。その後、ヴァレンシアは何度もサイドから決定機を作られ、アドリアーノ、クルスとゴールを許しました。しかし、今回の試合で思ったことは、マンチーニの戦術眼。アウェイであるにも関わらず、好調のブルディッソを戦術的理由で外し、攻撃的なサネッティを入れてくるあたりは、さすがの一言。もしもこのインテルが、大きな結果を出すことができたなら、超守備的なイタリアサッカーの伝統を変えるかもしれませんね。そんなことを思わせる、非常に圧倒的な試合でした。